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最近読んで面白かった本

ご無沙汰です。

さて、本日は大人になってしまった今だからこそ読みたくなる「子供が主役の物語」を紹介します。子供は、天使のようでもあり、大人でも躊躇うような残虐的な顔もあり、その不安定さが美しさでもあり……大人の方がよっぽど単純で、子供の方が複雑な見所があるような気がします。そんな見所が満載の3冊!行ってみましょう!

No.1「 #チルドレン 」 #伊坂幸太郎

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独自の正義感を持ち、いつも他人を自分のペースに引き込むが、何故か憎めない男。そんな一風変わった家裁調査官の陣内と子供達の「奇跡」の物語。奇跡と言っても、感動!だけではないのがこの本の見どころ。子供達の綺麗だからこそ汚れやすいその心に陣内の奇想天外な愛情が刺さる……そんな物語です。時系列もバラバラな5つの物語が、最後集約されていく様も気持ちいい!そして、なによりこの陣内というキャラが最高です。笑いあり、涙あり、バラエティに富んだ一冊。

No.2「 #オーダーメイド殺人クラブ」 #辻村深月

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クラスのカースト上位に属する女子、小林アンは、死や猟奇的なものに惹かれる心を隠しながら過ごしています。些細なことで変化する友達関係に悩んでいた彼女は、同じく猟奇的なものが好きな冴えない同級生の男子、徳川に「自分の殺人依頼」をします。若さ、美しい死……そんな理想の死を求めて2人は殺人を計画し始めるのですが………?典型的な厨二病。典型的な友達との問題。誰にでも人生に一度は経験する苦悩を、若いときは「わたしだけに降りかかった不幸」だと思い込んでしまうものです。故に、他人の物語とは思えない、少年少女たちの痛々しくも愛しい物語です。

No.3「 #ヒトラーと暮らした少年 」 #ジョンボイン

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こちらは、子供の無垢は残虐的な顔も隠し持っているという象徴的な物語。主人公ピエロは、ドイツ人とフランス人の間に生まれますが、両親の死により孤児になります。そこに現れた叔母さんに引き取られ、彼女の働くとある山荘の屋敷で暮らすこととなります。その山荘は、ヒトラーが休暇を過ごしたり政務を行ったりする山荘ベルクホール。無垢な少年だったピエロはヒトラーと出会い、可愛がられることで、次第に加害者へと変わっていき…………他人を変える力というのは前向きなものだけではなく、むしろ、悪へ変える力の方が世の中には多い気がします。変わっていくピエロの襟首を掴んで「そっちはダメ!」と叫びたくなる物語。軽いタッチで結構深く抉ってくる一冊です。

さて、今回は大人だからこそ読みたい「子供が主役の物語」を紹介しました。誰もが通る「子供」という存在なのに大人になると未知の生き物に感じてしまう、あれは何なんでしょう………物語の中だけでも少年少女に戻りましょう!気になるものがありましたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。それでは、また。

SETA

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歌絵文作家 岡山生まれ 本の虫