SETAの日々煩い

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最近読んで面白かった本

本が好きとはいっても、分厚い本を読んでいると頭も疲れてくるし、なにより現実世界に戻ってくるのに時間がかかって日常生活に支障が出る………なんてこと、ありませんか?最近自宅で筋トレをしているのですが、筋トレの前後のストレッチが何より大切らしく、読書も似たようなものだな、と思いました。ということで、今回はいわゆる肩の力を抜いて楽しめる「ストレッチ本」を紹介します。分厚い本を読む前に、もしくは、読んだ後に

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楽描き「きれいになりたい」

別に、ケイトモスに
なりたいわけじゃないの

筋肉のついた細い足
まっすぐ割れた腹筋
それでいてチャーミングなからだ

そんな風になりたいわけじゃないの
高望みだってわかっているから

それなのに、ジムで汗をかく
重い鉄を抱きしめて
膝を曲げたり伸ばしたり
動かない窓の景色を前に
ハムスターみたいに走る

別に、ケイトモスに
なりたいわけじゃないの

だけど
きれいになりたい
1ミリでも
きれいに

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楽描き「どちらの方が好きか論争」

ふりかえっちゃいけないよ
デートの後に
ふりかえっちゃいけない

わたしがふりかえったのに
あなたがふりかえらなかったら
わたしの方が好きみたいで
ジリジリとしてしまうから

繋いでいた手を解いて
じゃあね、と言った時
まだもう少し、と思う
あなたはそう思わない?

ジリジリとしてくる
メソメソとしてくる
やれやれと思う

くるりと体を反転させて
わたしは歩きはじめる
あなたの歩く一歩一歩を
聞き

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最近読んで面白かった本

物語を読んでいると、それがフィクションだとわかっていてもハッとさせられる瞬間があります。それは、自分に身に覚えがある感情だったり、今まで忘れたことにした過去だったりして、主人公と共に物語という旅路を終えると、ちょっと強くなった気持ちになるもんです。そんな、読み終わった後「わたし、変わった気がする」と感じさせてくれる物語たちを今回は集めてみました。

No.1「82年生まれ、キム・ジヨン」チョ・ナム

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妄想日記「全部、鍋の中」その2



そこまで読んでから、私は昔の苦い記憶を思い出した。幼稚園の頃、友達だった桃ちゃんと些細なことで喧嘩した。当時好きだった、おジャ魔女どれみのキラキラしたシールを私の前にかざしながら桃ちゃんはこう言った。「私、他のシールも沢山あるから、りこちゃんにもあげるよ」そう言われた私は嬉しくて桃ちゃんの家に遊びに行くと、桃ちゃんはくるりと振り返って笑った。「やっぱり、あげない!!!!」その瞬間、火が付いた

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妄想日記「全部、鍋の中」その1

葉加瀬理子 16歳 高校生

人は大体、眠った瞬間を覚えていない。だから、夢を見ていても途中まで夢だと気づかないことがある。今夜のように、夢の始まりが現実味を帯びているときは絶対に分からない。きっと、魂が私の身体にばれないようにそおっと夢への扉を開けたんだ。

そこは、慣れ親しんだ我が家のリビング。明るくて、長持ちするLEDライトがサンサンとダイニングテーブルを照らしている。ただ、いつもと違うのは

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楽描き「あなたへ」

あなたは
どんなおとなになるのかな
ふっくら炊きあがった豆みたいな
かわいい手のひらのまま
大きくなってくれたらな

どんなおんなになるのかな
どうか自分のために生きて欲しい
真っ直ぐな笑顔のまま
素敵なおんなになってね

どんな夢をもつのかな
本当はあんまり
びっくりさせないで欲しいけど
手放したくない夢を
ひとつだけ見つけてね

どんな人を好きになるのかな
車が好きな人と賭け事する人は
やめて

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妄想日記「親しい友達リスト」

藤田冬子 30歳 会社員

「親しい友達リスト」ってなんだ。ある日、朝起きていつものようにインスタグラムのストーリーを見ていたら、あるストーリーの右上に勲章みたいに緑の星のマークが付いていた。触れてみると、「親しい友達リスト」と表記されている。私は、何かの見間違いかと思って目をこすった。なぜなら、そのストーリーをあげた男の人と私は知り合い以上友達未満であって、絶対「親しい」ではない。そもそも、そん

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最近読んで面白かった詩集

詩を嗜む人ってどんな人だろう。と考えると、ウイスキーを片手にロッキングチェアに揺れている……そんな人を想像していた。言葉は少なくなればなるほど読み手の理解力が試されるので、詩を読み解くというのは、私にとってかなり難易度の高いものだった。しかし、ここ最近詩集を読むようになってから、イメージが変わってきた。小説を読む時、私は物語の中心人物になるのに対して、詩を読む時の私は自分と向き合っているような感覚

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楽描き「5年後の私に」

タイムスリップできるなら
過去と未来どちらを選ぶ?
そう聞かれて 過去を選ぶとき
それは未来が不安なときだ

久しぶりの仲間と同窓会
あの頃は、の話題で
持ちきりなのは
過去にしか僕らがいないからだ

バブルを知らない私に
バブルの様子を語り継ぐ先輩たち

こんな風に
お金を使って
あんな風に
踊り明かしたんだ、と

コロナを知らない子供たちに
いつか私も語り継ぐのだろうか

こんな風に
マスクを

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